質問

木炭、稲ワラ製品およびきのこ類など、Bq/kg単位での測定が必要であるがコスト的に合わない製品をどのように全数検査するか、技術相談を多数受けています。サーベイメーター等を使用した全数検査法はないのでしょうか。

回答

Bq/kgの単位でデータを出す場合は、試料内部に含まれている放射能も測定する必要があります。試料が厚くなりますと、内部からのβ線が測定できませんので、γ線を測定対象とし、核種を判別できる「ゲルマニウム半導体検出器によるγ線スペクトロメトリ」により放射能を算出するのが、一般的です。しかし、ゲルマニウム半導体検出器は高額であるために、その依頼試験も高額になります。ふつうの安価なサーベイメーターでは、γ線スペクトルが得られないために、各種の判別ができず、放射能量を得ることは困難です。γ線スペクトルが得られるサーベイメーターと標準線源を使用すれば、ゲルマニウム半導体検出器よりも安易に測定できる可能性があり、費用も抑えることができますが、精度は落ちます。

「放射線・放射能の基礎と測定の実際」(公立鉱工業試験研究機関長協議会)から許可を得て転載